2021.12.14
・虚無と孤独感が極めて厳しい。
・実家の犬が死んだ。今の時点であまり文章にして気持ちを総括するべきではない気がするので何も書きません。
・ナボコフをよく読んでいる。
ロリータ
一人歩きするロリコンという言葉の先入観が強すぎますが、言葉遊びと修飾で埋め尽くした物語にロードムービーやサスペンス要素やギャグとしか思えない種々の表現を加えたアマルガムみたいな作品で面白かった。冒頭の原文の押韻が本当に美しいですが買い込んだグラフィックノベルを放置している身にとって英語版はハードルが高すぎる
淡い焔
オモシレ〜…メタっぽい構造が好きなので"亡くなった詩人の遺作に友人の文学者が付けた注釈"という形式を楽しみに読み進めていましたが、途中から狂った謎冒険譚が並走していく構成にあっけにとられながら結末へ集約していくスピード感が最高だった。いつもの言葉遊びもありつつ時折文学への真摯な感情を込めた箇所もあり良かった。"青白い炎"買ったので再読します…
賜物
読みづらかった…技巧は凝らしているが一番小説らしさがあった気がする。晴れやかなラストが印象的で、一番小説らしいみたいな感想をどこかで見たけどそう言われると確かにという気もする
プニン
オモシレ〜…何も上手くいかず馬鹿にされがちな教授が主人公で哀切さが沁みる。こういう主題の作品にも他作品みたいなギミックをしっかり仕掛けてくる所に半ば義務感めいたものを感じた。終盤のパーティーの描写とラストの落差も悲しいけど良かった
ベンドシニスター
オモシレ〜…"1984年"みたいなディストピア小説という体でありつつ、いつもの言葉遊びや執拗な情景描写を挟みながら主人公の過去の記憶〜亡くした妻への思いまで縦横無尽に行き来する美しさにやられた
・当たり前だけど下書きのまま放置してるとリアルタイム性が完全に無くなるしこの時期にまとめて記事を書くと年間ベスト系と何が違うんだろうみたいな感じになるのでアレですね…