三十代の潜水生活

適当に書きます

2021.4.12〜16

前部署からの怒りの電話で落ち込む。仕事を終わらせる事の難しさと自分の変わらなさを自覚して神経がヒリついてくる。現部署でもあまりコミュニケーションをとってないので一人で勝手に萎縮する傾向が強まってきており良くないと思う。

赤瀬川原平 "オブジェを持った無産者―赤瀬川原平の文章"を読む。千円札裁判の頃とその前後の文章を収録したもので、かなり硬質な文体であり所々のユーモアも本気なのか捉えかねる感じだった。この時代の文化と社会が密接に結びついた空気は独特に感じる。巻末の中平卓馬が撮影した著者の写真が最高に良かった。

ミランダ・ジュライ "いちばんここに似合う人"を読む。一貫して人生がままならずその場その場で噛み合わない行動を取り続ける人々を描いた短編集で、後味が悪く気が滅入るがこういう人生の機微を描いた小説はマジで好きなのでこの方面を掘っていきたいと思った。"何も必要としない何か"あたりが良かった。

ドニー・アイカー "死に山世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相"を読む。未解決事件として語られ続ける表題の事故について筆者が綿密なインタビューや現地調査を行いながら真相へ向かっていくノンフィクションものであり、本筋も楽しめたが豊富な写真と記録から語られる1959年当時のソビエトの大学生たちの日常が眩しく、それ故に悲しい気持ちになる。